事業を立ち上げて、ある程度軌道に乗ってくると、次のステージへの成長を考え始めます。
そんな時に事業計画書があると次のステップがスムーズになります。
「自分の事業なのに、自分では思いつかない計画がある」
これは私が最近サポートしている経営革新計画や経営力向上計画の作成過程で、何度も聞いた言葉です。
事業計画を他者と一緒に作成すると、このように世界が広がるのです。

一人で計画を立てるから、視点が狭くなる
事業を長く続けていると、現状の延長線上での思考に陥りやすくなります。
売上がこれくらいなら、目標はこのくらい。営業活動はこのペース。
そうした「現実的な判断」が優先され、知らず知らずのうちに目標設定は「弱気」になってしまいます。
けれど、誰かが「こういう視点もありませんか?」と問いかけてくれたら、見え方が変わります。
自分一人では思い切れなかった「強気な数字」や目標が、にわかに現実味を帯びてくるのです。
これが、多くの女性経営者が体験する、最初の「ああ、そっか」という瞬間です。
「逆算」の思考で、未来が変わる
長く現場で働いている経営者ほど、陥りやすいのが「積み上げ思考」です。
現在地から何ができるか、どう広げるか。
これは大切な思考ですが、事業計画に必要なのは別のアプローチ。
目標を先に決めて、そこから逆算する思考です。
「3年後にこんな状態にしたい」と描いたとき、今年は何をすべきか。
来月は何をしなければならないか。
この逆算の視点を持つことで、戦略が一変します。
対話を通じて、専門家に自分の考えを整理してもらうことで、この逆算の思考が自然と身につきます。
「自分のことなのに、自分じゃないような感覚」の価値
事業計画作成の過程で、女性経営者から聞くユニークな感覚があります。
それが「自分のことなのに、自分ではないような不思議な感覚」です。
ヒアリングを通じて自分の考えを他者に整理してもらうと、それはあたかも第三者の事業をクールに分析しているような、客観的な視点が生まれます。
そしてその瞬間、「あ、これをやればいいんだ」という強い確信が湧き上がるのです。
希望的観測ではなく、実行可能な「行動」へ
事業計画書に書くのは、夢ではなく戦略です。
現在の売上構成や、あなたが週にどれくらい働きたいのかといったライフスタイルの希望も踏まえた上で、目標達成のための具体的な「行動」にまで落とし込む必要があります。
例えば、「売上を3倍にしたい」という目標があったとします。
では、そのうち何割を既存顧客から、何割を新規開拓から、何割を代理店経由で実現するのか。
そこまで明確になると、毎月すべきことが一気に見える化します。
公的支援や融資が有利になる現実的なメリット
さらに実利的な側面もあります。
経営革新計画や経営力向上計画といった認定を受けるレベルの計画書を専門家と共に作成することで、補助金の採択が有利になったり、銀行融資の際の金利が優遇されたりするのです。
つまり、事業計画を他者とつくることは、単なる思考整理ではなく、事業成長の資金ルートまでも拓くことに繋がります。
「自分では出てこなかった事業計画。これをやっていこうと思えた」
他者の力を借りることは、弱さを認めることではなく、自分の限界を超えるための戦略的な選択です。
少し「背伸び」した未来を実現するために、専門家の視点と対話の力を活用する。
私も自社の事業計画を作成する時は専門家に相談しています。
事業計画書、なかなか作れないとお悩みなら、誰かと一緒に書くということも考えてみて下さいね。