「ひとりで抱えない」という選択肢が、8割補助で手に入る話

2026/08/26

スモールビジネスの女性経営者とお話ししていると、ほぼ必ず出てくるのがこの言葉です。

 

「その分野、やりたいのは山々なんですけど、できる人がいなくて」

 

Webマーケティングも、広報も、DXも、最近はAI活用も。

やった方がいいのはわかってる。

でも社員は目の前の仕事でいっぱいいっぱい。

かといって正社員を雇うほどの体力はまだない。

この「あいだ」で止まってしまう時期って、成長のいちばん惜しいところだと思うんです。

 

今日は、その「あいだ」を埋める手段として、副業人材の活用がぐっと現実的になってきたことを紹介します

 

副業人材の話には、入り口がふたつある

ひとつは、働く側。会社勤めをしながら、自分のスキルを外で活かせる場所が確実に増えています。

もうひとつは、私たち経営者側。業務委託でその道のプロと組むことで、身軽なままチームを強くできる。

 

この両方が同時に加速しているのが、今のおもしろいところです。

頼む人と頼まれる人、どちらにとっても選択肢が増えている。

 

そもそも補助金って、返さなくていいお金です

ここで補助金の話を少しだけ。

私、補助金にはけっこう詳しいのですが、いつもこう説明しています。

「国や行政が、あなたのチャレンジを応援するために出してくれる、返さなくていいお金」です。

融資とはまったく別物ですね。

 

去年、私はお茶を使ったサブレを開発しました。

これも大阪府の補助金を使っています。

300〜500枚ほど作っていろんな方に配ってテストマーケティングをして。

感想を集めて、郵送しても割れないか試験をして、インスタに上げてもらって、パッケージも作って。

ラベルは4〜5種類、箱も数種類。トータルでざっくり80万円ほどかかりました。

 

その2分の1、40万円を大阪府に補助してもらいました。

挑戦のハードルが、文字どおり半分になったわけです。

 

今、予算が厚いのは「人」の分野

ここ数年、補助金の予算は「人材」に手厚く置かれています。

少し前まではリスキリング(学び直し)が熱かったですね。

社員にWebマーケティング講座を受けてもらって10万円、

そのうち4分の3にあたる7万5千円を大阪府が補助、というような制度がありました。

 

※この大阪府リスキリング支援補助金(正式名称:大阪府中小企業従業員人材育成支援補助金)は、令和7年度をもって事業終了しています。

 

そして今、私が「これはおもしろい」と感じているのが、副業・兼業人材の活用に対する補助金です。

 

補助率、なんと8割

大阪府には「大阪府副業・兼業人材活用促進補助金」という制度があります。

 

副業・兼業人材に支払う業務委託料と、人材紹介会社の利用料。

この合計の10分の8を補助してくれます(上限50万円)。

 

10万円の業務委託なら、8万円が府から出る。

自己負担は2万円。

8割が補助されるって大きいですよね。

 

要件のポイントをかいつまむと、大阪府内の中小企業等であること、OSAKAしごとフィールドの「中核人材雇用戦略デスク」経由で人材紹介会社を使うこと、そして初めて副業・兼業人材を活用する場合であること。

契約期間は1か月以上6か月以内、事業は令和9年2月26日までに終える必要があります。

 

なお契約上限が6か月なのは補助の条件であって、7か月目以降も続けたければ契約を結び直せばOK。

相性がよかった方と長くご一緒することは、まったく妨げられていません。

 

気になって、府に直接聞いてみました

制度の中身が知りたくて、大阪府の労働関係の窓口に問い合わせてみました。

そこで教えてもらったのが、リクルートが運営する副業人材のマッチングプラットフォーム「サンカク」の存在でした。

 

カタカナで「サンカク」。プロジェクトに「参画」する、の参画。うまいネーミングだなと思います。

 

会員数は14万人規模。

「Webマーケティングのプロに業務委託したい」といった募集を出すと、60人ほど応募が集まることもあるそうです。

しかも個別選考の前に、複数の候補者とオンライン座談会ができる。

スキルシートだけではわからない人柄を確かめてから面談に進めるって、小さい組織にとっては本当にありがたい仕組みですよね。

相性がすべて、みたいなところ、ありますから。

 

仕組みとしては人材紹介会社と同じで、紹介料をお支払いし、業務委託の方とは直接やりとりする形。

そしてその紹介料も、業務委託料も、補助の対象に入ってきます。

 

「育てる」か「借りる」か

社員に一から学んでもらうのは、もちろん尊い投資です。

でも正直、いつ結果が出るのかは見えにくい。

 

一方で、実績のある方に3か月入ってもらって、その仕事ぶりを間近で見ながら自分たちも学んでいく。

こちらのほうが、結果が出るのは圧倒的に早いと私は思っています。

しかも「育てる」と「借りる」は対立しません。

プロに伴走してもらいながら社内にノウハウが溜まっていく、というのが理想の形ではないでしょうか。

 

正社員を雇うのは、経営者にとって相当な覚悟がいることです。

その覚悟がまだ整わない時期に、月10時間、月5万円から専門家と組めるという選択肢があること。

これは知っているだけで、経営の景色が変わります。

 

私自身も、うちのチームをどう強くしていくか、この制度を眺めながらあれこれ考えているところです。

副業人材の活躍は、プラットフォームが整い、企業側も業務委託の扱いに慣れていくことで、これからもっと当たり前になっていくのだろうなと感じています。

 

「人がいないから、できない」を、そろそろ卒業しませんか。

 

関連リンク(大阪府の制度)
大阪府副業・兼業人材活用促進補助金(補助率8/10・上限50万円)
  https://www.pref.osaka.lg.jp/o110100/fukugyou-kenngyou.html
募集要項(PDF):
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/106438/bosyuyoukou.pdf
活用事例なども同ページに掲載されています。
申請・問合せ先:中小企業人材支援センター 中核人材雇用戦略デスク 
大阪市中央区北浜東3-14 エル・おおさか本館3F/TEL 06-6910-8311(平日9:30〜17:30)
大阪府プロフェッショナル人材戦略拠点(大阪府プロ人材) 
https://www.projinzai.osaka.jp/
サンカク特集ページ:https://www.projinzai.osaka.jp/sankaku/
マッチングプラットフォーム「サンカク」(リクルート) https://sankak.jp/
大阪府 副業・兼業特集:https://sankak.jp/event/osaka202205

 

※制度の内容・受付状況は変更されることがあります。
予算上限に達し次第終了する補助金も多いので、申請前に必ず公式サイトと窓口で最新情報をご確認くださいね。