小さくて可愛いのに、リアルすぎる。映画ちいかわが経営者に刺さる理由
2026/10/133連休の最終日、いま話題の映画「ちいかわ」を観てきました。
きっかけは単純でした。
周りの大人が「考えさせられた」と投稿しているのを見たこと。
そして、私がいつも聴いている社会派ブロガー・ちきりんさんがvoicyでちいかわを解説されていたこと。
これだけ話題になっているなら、一度、観ておこうと思ったんです。

正直に言うと、私はちいかわのことをほとんど知りませんでした。
会員さんにちいかわ好きの方がいて、
「シーサーちゃんがいてるんや」
くらいの知識はあったものの、ストーリーも、生まれた背景も、まったく知らないまま。
それでも、ちゃんと楽しめました。
「アニメを映画館で?」と思っていた私が、映画館で観てよかった理由
正直、アニメをわざわざ映画館で観る必要があるのかな、と思っていました。
配信で観られるようになってからでもいいんじゃないかな、と。
ファンの方、すみません。
でも、行ってよかった。
この映画では音楽がとても効果的に使われています。
音響と映像の美しさが重なって、迫ってくる感覚がありました。
観た後もしばらく歌が頭から離れない、という感想をよく聞きますが、それも納得でした。
40代・50代・60代だからこそ、刺さる
この映画は、人によって刺さるポイントが違うと思います。
いろんな経験を積み重ねてきた大人が観るからこそ響く作品でもあります。
どのキャラクターに感情移入するか、どこに自分を投影するか、どの実体験を重ね合わせるか。40代、50代、60代と、答えは人それぞれに分かれます。
あんなに小さくて可愛いキャラクターなのに、実生活のモヤモヤやザラッとしたものが、いろんな場面に投影されている。
しかも、そこに「こうしなさい」と前向きな正解を押しつけてくるわけではないんです。
「こんなのあるよね」
と、ちょっとした理不尽さを、可愛いキャラクターを通して描いている。
これが独特の世界観でした。
私がいちばん刺さったところ|ひみつは、ふとした瞬間に見えてしまう
私が心を持っていかれたのは、
「人はそれぞれ、いろんなひみつを抱えて生きている」
という描き方でした。
そして、その抱えているひみつが、ふとした瞬間に見えてしまうことがある。
そのとき、自分はどう振る舞うのか。
ここが、私にはどうしても他人事に思えませんでした。
私はコンサルタントとして22年、相談者さんの「ひみつ」を知る場面が多々あります。
ご本人が「実は家族関係が……」と打ち明けてくださることもあるし、知ろうと思っていなかったのに、資料を見せていただく流れで、はっと気づいてしまうこともある。
仕事の相談に乗るということは、家族関係がどうだ、協力体制がどうだ、思い通りに動けない理由がなんなのか、そこまで見ていくことなんです。
ご家族がこうだから、お金がこうだから——生活のシビアなところに、一緒に踏み込んでいく。
結果として、「これは墓場まで持っていくしかない」というひみつを、たくさん共有させていただいています。
でも、大事なのはそこから。
知った上で、どう向き合っていくのか。
秘密を知った者が、その人の味方として何をするのか。
映画では、その問いに対する一つの判断が描かれていました。
信頼関係が壊れるのは、あっという間
もう一つ、経営者として痛いほどわかった場面があります。
信頼関係があったのに、壊れるのは一瞬だということ。
力関係がひっくり返ること。
どちらの味方につくかで、立場が変わること。
「あの人のおかげで助かった」と言っていたのに、ちょっとした小さな出来事で、手のひらを返す。
人の心の揺れやすさ、脆さ。人が持っている、そういう部分です。
これは、人が悪いという話ではきっとないんです。
ただ、人はそうやって揺れるものだということ。
その前提に立っているかどうかで、経営者の動き方は変わると思っています。
大きな組織なら、ひみつは制度や部署で守れます。
でも、3人、4人、5人の小規模チームだと、そうはいきません。経営者が、そのまま人の人生の近くに立つことになる。
だからこそ、知ってしまったことの重さは、全部ひとりで背負わなくていい。
むしろ、誰かに話す場所を持っておいてほしい。私が22年、相談者のひみつを預かってきたように、あなたのひみつを預かる場所があっていいんです。
ひみつを知るというのは、その人のいちばん柔らかいところに触れるということでもあります。
だからこそ、丁寧に扱いたい。映画を観ながら、その覚悟をもう一度確かめました。
みなさんは、ちいかわ観ましたか? 観た方がいらしたら、どのキャラに感情移入したか、どのシーンが印象に残ったかぜひ教えてください。



