やりたいことは、探すより先に「できること」から漏れてくる【伸びしろ図鑑②】

2026/09/18

「起業したい気持ちはあるけど、何がやりたいのかわからない」。

このご相談、結構多いです。

 

わかります。

でも、ちょっと意地悪な言い方をすると、やりたいことって、椅子に座って考えて出てくるものではないんですよね。

やりたいかどうかと、それが自分に向いているかどうかは、別の話。

しかもどちらも、やってみないと分からないんです。

 

だから私は、まず「今の自分ができること」で一歩踏み出すことをオススメしています。

カウンセリングの資格があるならカウンセリング。

体を動かすのが得意なら運動指導。料

理やお菓子が好きなら、レンタルキッチンを借りてお弁当販売から。

小さく始めた第一歩が、あとから「本当にやりたいこと」を連れてきてくれることが、本当に多いんです。


私自身も最初はアロマとネイルのサロンから始まりました。
でも集客出来なくてマルシェイベントを開催した。
それがきっかけで人を集めて一緒に何かを企画するマネジメントが好きなんだ!
ということに気づくことができました。。

 

今回の のびしろ図鑑は、まずはできることから起業した女性。

奈良でピアノ教室と未来デザインコーチングをされている、砂川めぐみさん(そらめぐさん)です。

 

28年前、いきなり駅前にオフィスを借りた人

砂川さんの起業第一号は、ピアノ教室でした。

28年前、「自分の力で稼いでいく」と考えたとき、手元にあったのは、ずっと習い続けてきたピアノ。

それを仕事にしようと決めて、大和高田の駅前にオフィスを借りて始められたそうです。

 

いきなり駅前に借りるって、なかなかの度胸ですよ。

自宅の一室から、という選択肢もあったはずなのに。「やる」と決めた人のエネルギーって、こういう初期行動に出るんだなと思います。

 

ピアノは、実は「手段」だった

教室を続けるうちに、砂川さんはご自分の「好き」の正体に気づきます。

 

生徒さんが「できた!」と目を輝かせる瞬間。

逆に、なかなかうまくいかない生徒さんが、それでもどんな気持ちで鍵盤に向かい合っているか。

そこに立ち会うことが、たまらなく好きだったんです。

 

ピアノも音楽も歌も、もちろん大好き。

でも自分にとっての本当の喜びは、人の成長と可能性に関わることだった。

つまりピアノは、目的ではなく手段だったわけです。

 

ここで「じゃあピアノ教室の中で人を育てていこう」と深める道もありました。

けれど砂川さんは、もっと広く人の可能性そのものに関わりたいと考えて、コーチングを学びに行かれました。教室を続けながら、です。

 

そして今、クライアントさんが持ち込む話は、仕事の相談だけではないそうです。

最初は同じ教室業の方から「生徒さんを増やしたい」という相談が多かったのに、話を重ねるうちに、結婚のこと、離婚のこと、家族のこと、人にはなかなか言えないしんどさまで打ち明けられるようになった。

 

「ここでは弱音を吐いていい」と思ってもらえる場になっている。

砂川さんがそれを自分の使命として受け止めておられる。

ご自身の適性が生きる時間だなと感じました。


人生を言葉にする。自分の言葉で、未来を創る。 女性が起業してさらに事業の幅を広げる、新しく挑戦する時に改めて出会う人との関係づくり。女性がより良い関係づくりで笑顔で幸せに自律&自立して働くために、内なる声を解放させて冷静な視点を届けるパートナー。これまでのストーリーや潜在的価値を大切に...
 

 

もうひとつのターニングポイント、「営業を人に預ける」

コーチングやカウンセリングって、実は営業がめちゃくちゃ難しい業種です。

「コーチングやってます」と言われて、中身がぱっと想像できる人はまだ少数派。

目に見えない価値を、初対面の人に説明して買ってもらう。

しかも同時に、コーチとしての腕も磨かないといけない。両手がふさがります。

 

砂川さんの選択は、業務委託でした。

企業と提携している会社に登録して、営業はその会社にお任せする。

「コーチングお願いできますか」と仕事が飛んでくる形です。

 

もちろん、研修会社を経由すれば手取りは減ります。

マージンが抜かれるんだから当然です。

「それなら直接取引したほうが得」と思う方もいるでしょう。

理屈は正しい。でも、起業初期に本当に足りていないのは、お金より先に実績と場数なんです。

 

営業は人に任せ、自分は数をこなして強みをブラッシュアップする。

そして「500人のセッションを担当しました」と胸を張って言える実績が積み上がってから、自分の足で営業して直接取引に広げていく。

この順番を間違えなかったこと、これが砂川さんの立派なターニングポイントだと私は思っています。

 

マージンは、手数料じゃなくて時間の買い方。そう考えると、少し見え方が変わりませんか。

 

砂川さんの道のりを、あらためて並べてみます。

 

  1. できること(ピアノ)で起業した。
  2. 続けるうちに、自分の好き(人の成長に関わること)が見えた。
  3. それを叶える手段としてコーチングを学んだ。
  4. 広げるフェーズでは、営業を外に預けて実力に集中した。
  5. そして今、企業研修へと舞台を広げようとされている。

 

 

最初から「私の使命はこれです」と決まっていた人ではないんです。

やりながら見つけた人。だからこそ、参考になるんじゃないでしょうか。

 

やりたいことがわからないなら、探すのをいったんやめて、できることから始めてみる。

反応が返ってきて初めて、自分の中の「これが好きやったんや」が顔を出します。


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