「動けなくなったら収入ゼロ」に気づいた日から、事業が変わった【伸びしろ図鑑①】

2026/09/11

わくらくには、事業を着実に伸ばしていった方がたくさんいらっしゃいます。

その「伸びていく過程」って、外から見ると結果だけがポンと目に入るんですけど、実際には地味な決断の積み重ねなんですよね。

 

そこで始めました、「わくらく伸びしろ図鑑」。

わくらくでぐいっと伸びしろを伸ばしていった方を、私が勝手に熱くご紹介するコーナーです。

これから何か始めたい方、今の形に限界を感じている方の参考になればうれしいです。

 

記念すべき第1回は、stand.fmで配信もされている、リボーンバレエ&ウェルネス協会の安田由香里さん

6月にはわくらく企画で奈良を散策しました。

 

バレエの要素を取り入れた、椅子でもできる運動メソッド

由香里さんが開発されたのが「リボーンバレエ」。

バレエの発想を取り入れた、オリジナルの運動メソッドです。

 

ここ数年、企業でも「健康経営」という言葉をよく聞くようになりました。

働き続けるからこそ、運動習慣を持って健康で長くいられるようにしよう、という流れです。

でも、会社で本格的なスタジオレッスンは現実的じゃない。

椅子に座ったままできる、普通の服装のままできる運動習慣がこれから必要になる——そんな思いから生まれたメソッドです。

 

最初はもちろん「1人で動き回る」。そこに、まさかの怪我

開発当初、由香里さんはパーソナルレッスンをしたり、あちこちに営業に行ったりしながら、ご自身の足で広げておられました。

事業の第一歩って、たいていここからですよね。

自分のメソッドを、自分の言葉で、自分で伝えていく。これは避けて通れない道です。

 

でも、これって完全に労働集約型です。1人で伝えられる量には、どうしても限界がある。

 

そう感じ始めていた頃に、由香里さんは足を怪我されました。

運動指導をしている人間が、足を怪我する。指導に行けない。

つまり、収入がゼロになる。

 

当事者としてはかなり怖い出来事だったと思います。

この時に由香里さんは、仕事のやり方そのものを考え直されました。

「自分ひとりで広げるには限界がある」

「自分が動けなくなったら収入が止まる構造は、危うい」と。

 

第一ステップ:指導員を増やす、という舵の切り方

そこで力を入れられたのが、運動指導員を増やすことでした。

ご自身のメソッドをきちんとシステム化して、伝えられる人、いろんな場所で指導してくれる人を育てる方向に、大きく舵を切られたんです。

2025年に開催された10周年ランチ会の様子

 

ここが本当におもしろいのですが、由香里さんが指導員の対象にされたのは、もともと運動指導とは関係のなかった人たちでした。

 

たとえば合唱の先生。

レッスンの前に少し体を動かすと声が出やすくなるし、肩をほぐす指導ができたら生徒さんに喜ばれます。

あるいは障害者施設を運営されている経営者の方。

スタッフの疲労を軽減できたらいいのに、という現場の切実な願いがあります。

研修講師の方も、長時間の研修にアイスブレイクや体を動かす時間があるほうが、確実に効率が上がる。

 

「運動の専門家を集める」のではなく、「すでに人が集まる場を持っている人に、運動という要素を足しませんか」と提案していかれた。

この発想の転換、めちゃくちゃ大事です。

 

結果、個人の活動が、組織としてメソッドを広げていける状態に変わっていきました。

豊中市など行政にプログラムを提案して採用されたり、ご自身が持っていた仕事を資格を取った指導員さんに譲っていったり。

組織を広げて、仕事を提供する側になっていかれたんです。

 

「備えていた」ことが支えになった

実は由香里さん、3年前にがんを患われました。

 

事業主が病気になるって、本当に大変です。

何の補償もない。休業補償もない。

でもこの時、すでに指導員さんがいらっしゃいました。

だからご自身の担当していた仕事を指導員の方に引き継いでもらいながら、協会の代表として仕事を続けられる状態があった。

 

意図してそう備えたわけではないかもしれません。

でも、怪我をきっかけに作り変えた仕組みが、数年後のご病気の時に効いたんですよね。

細くても仕事が続いている、戻る場所がある。

それはきっと、「また復活しよう」と思えるご自身の支えになったんじゃないかなと思います。

 

ここまでが第一ステップ。ひとりでやっていた→限界と脆さに気づいた→組織を作った。この流れです。

 

第二ステップ:形のないものに、形のあるものを足す

運動指導は、形のないもの。

そこに形のあるものが加わると、伝えたいことが一気に明確になります。

 

由香里さんが着手されたのは、レギンスでした。

しかもこれ、ご自身の経験から生まれています。

 

手術をすると、お腹のあたりに傷が残ります。

すると普通のレギンスはゴムが傷口に当たって痛い。

それがずっと不快感として続く。

だったら、ゴムが当たらない、お腹をゆったり包んでくれるレギンスが欲しい。

探しても、なかなか無いんですね。

 

「無いなら作ろう」。

アパレル関係の方に相談したら、200枚くらいから作れますよ、と。

で、本当に200枚作って販売されました。

体を温めて、術後の方でもストレスなく過ごせるツールとして。

 

形があると、売れ方が変わる

ここからが興味深いところです。

 

レギンスを出したことで、買う人の層が変わりました。

もちろんリボーンバレエのレッスン生さんも買われますが、それ以外の方

「母が入院するので買ってあげたい」

「母の日のプレゼントに、いつまでも健康でいてほしいから」。

ギフトニーズが生まれたんです。

 

そして何より、分かりやすい。

「バレエの要素を取り入れた運動のメソッドです」と言われて、皆さんすぐにイメージ湧きます? 

正直、ちょっと難しいですよね。

でも「お腹を締め付けないレギンス」なら、イメージしやすい。

この分かりやすさが、協会のブランドを一段強くしました。

 

正直に言うと、形のある商品は最初はほとんど利益になりません。

プロモーションにお金はかかるし、小ロットだから単価がめちゃくちゃ高い。

でも、その最初の200枚は広告ツールであり、ブランドを強化するツールとして働いてくれます。

 

「あのレギンスね」と認知されるようになれば、2ロット目くらいからきちんと利益が出る体制になっていく。

そして形のあるものは、自分が年齢を重ねて動き方が変わった時にも、自分を助けてくれる資産になります。

 

リボーンバレエ&ウェルネス協会は今年で11年。

次の10年に向けて、また新しい戦略を立てておられるところです。

 

まとめ:自分ができるところから、健全に広げる

第一ステップは、ひとりの運動指導を広げるために指導員養成講座という仕組みを作ったこと。

第二ステップは、形のない商品にレギンスという形のある商品を加えて、ブランド力を強化したこと。

 

自分ができるところから、順番に。

これ、すごく健全な事業の広げ方だと思うんです。

派手な飛び道具ではなく、目の前の「しんどい」「これは危ういな」に正直に向き合って、そのつど構造を変えてこられた。だから強い。

 

リボーンバレエに触れてみたい方へ

「で、リボーンバレエってどんなん?」と思われた方も多いと思うので、イベントのご紹介を。

 

年に一度開催されているReborn Festa(リボーンフェスタ)。

リボーンバレエを学んだ指導員さんたちと一緒に、一日リフレッシュして運動習慣をつけていきましょう、というイベントです。

 

今回のテーマは「大人女子 癒しの1Dayリトリート」。会場は大阪の舞洲です。

舞洲って、バーベキュー場や宿泊施設があって、川も海もあって自然もある。

大阪市内なのに、ちゃんとリフレッシュできるんですよね。

お散歩して、体を動かして、美味しいビュッフェランチをいただく一日です。

 

日程は11月8日(日)。9月中のお申し込みで早割がありますので、気になる方はお早めに。

第4回Reborn Festa(in大阪・舞洲) ~大人女子 癒しの1Dayリトリート~大人女子のための「癒しの1Dayリトリート」「最近、自分のためだけの時間を過ごしていますか?」 家族や仕事、誰かのために頑張ることが当たり前になっている50代・60代の女性だからこそ、一日だけでも自分を...
 

 

それから、リボーンバレエの運動指導員、これは本当にいろんなお仕事と相性がいいと思っています。

たとえばキャリアカウンセラーの方。

相手がリラックスできるように「ちょっと2、3分、体ほぐしてみましょうか」と言えたら、強くないですか? 

研修講師の方も使えますし、カウンセラーやコンサルタントの方も、メソッドを知っておくと相手の緊張をほぐして心の距離を縮めるのに役立つはずです。

指導員の講座もいくつかあるので、よかったら協会のページも覗いてみてください。


 

「みんな、どうやってビジネスを成長させてるんだろう?」

そう思っている方、多いですよね。
わくらく伸びしろ図鑑でご紹介した事業成長のモデルが参考になると嬉しいです。