法人化が怖かった私が21年続いています

2026/11/01

11月1日は会社の設立日。

2005年11月1日に設立した会社も21年が経ちました。
この21年を振り返ってみたいと思います。

 

はじまりは、アロマとネイルのサロン

起業した頃は、個人事業主でした。アロマとネイルのサロンをやりながら、女性経営者コミュニティ「わくらく」を立ち上げて。

そこから1年半ほど経った頃に、企業さん向けのお仕事も増えてきて

「そろそろ法人にしたほうがいいよね」

という流れで、2005年11月1日、有限会社を設立しました。

 

ここから21年。今日で、社長歴ちょうど21年になります。

 

でもね、「法人になったから仕事の内容が変わったか」といえば、何も変わっていません。

変わったのは、仕事の中身じゃなくて、自分の受け取り方です。

 

個人事業と法人、何が違うの?

独立前の方によくいただく質問です。地味だけど、いちばん実感するのはコストです。

 

法人は、儲かっても儲からなくても年間7万円前後は必ずかかる(個人事業主なら赤字なら払わなくていいものが、法人では固定費になる)

ネットバンキング、個人なら無料のものが、法人だと月2,000円かかったり

振込手数料も、法人のほうが高い

商工会議所の会費も、法人のほうが高い

税理士さんの費用も、個人とは違うところが多い

 

細かいんですが「細かいけど地味に効く」の積み重ねが、法人のコスト高なんですよね。

これは会社を設立してから気づいたことです。

 

では、なぜみんな、コストを払ってまで法人になるのか。

いちばんは「信用」です。

「株式会社〇〇と申します」で名刺を出すと、ちゃんとしてる人に見える。

取引の入口が、ぐっと広がります。

 

本音は法人化が怖かった

21年前の私、「法人にしたら、もう後には引けなくなる」のがこわくて仕方なかったんです。

別のステージに入るから、戻れない気がして。

思いとどまる理由を探すほど、悩んでいました。

 

よくよく考えると個人事業主のままでも、後には引けないんですけどね。

 

そのときに追い風をくれたのが、起業当初からの友人、大島節子さん(展示会活用アドバイザー)。

彼女はお父さんの事業を受け継いで、私より少し先に法人化していました。

聞いてみたんです。「法人化して、なにが変わった?」

 

「他のことは大して変わらない。でも『私は事業をやっていくんだ』という、覚悟が変わった」

— 大島節子さん(展示会活用アドバイザー)


この言葉で、私の中の「こわい」が「やってみよう」に変わりました。

後には引けない、は恐怖じゃなくて、覚悟を決める日が来るだけです。

 

「会社辞めてよかった?」と聞かれて

2,3年前、会社員時代の同期と話す機会がありました。

ずっと会社に勤めている彼が、私に聞いたんです。

「会社辞めてよかった?」

 

「よかった」としか言いようがないのですが、そのあと、じっくり考えてみました。

 

彼は、私が選ばなかった人生をずっと歩いている。

私があの日辞めていなければ、私も彼みたいになっていた。その彼と私、何が違うのか——。

 

社長としての人生を、20年以上生きてきた。

それは、ちょっとプライスレスです。

 

何でも自分で決めて、決めたことに責任を持つ。

その楽しさと、しんどさもぜんぶひっくるめて、「社長」という人生だなと思います。

 

自分で決められるって、こんなに自由

社長の人生のいいところは、とにかく決められること。

事務所を広げるか縮小するか、スタッフを雇うかどうか、どんな人と働くか(取引先も含めて)、そして自分がどれくらいの収入を欲しいのか。

全部、自分の裁量です。

 

あと、大きいのが出会いの広がり。

規模を問わず「代表の方」として会える。

名刺交換ができる。そこから長いお付き合いになるかはともかく、接点の数が、まったく違います。

 

正直、勢いです

21年続いているのは、最初から明確なビジョンがあったからでも、経営の知識があったからでもありません。勢いです。

 

わくらくも、法人化も。

当時のメンターである石川先生に

「ぐずぐずするな!」

「何をお前はおじけづいてるんだ!」

と背中を押されてのスタートでした。

 

でも不思議なもので、勢いで環境に身を置くと、「続けなきゃいけない」という自分の知恵がポンポン出てくるんです。

社長という場に置かれると、社長としての知恵がついてくる。

えいやーの先に、成長がありました。

 

今まさに、不安を抱えて一歩を迷っている方へ。

「えいやー」で大丈夫です。身を置いてみると、なんとかなる。

むしろ、なんとかなっていくものです。

 

会社名の話

うちの会社名は「有限会社パワーエンハンスメント」。

悩みに悩んで決めた名前です。

 

「パワー」=力、「エンハンスメント」=もともと持っているものを高めること。

宝石のエンハンスメント加工(輝きをさらに増す加工)みたいに、関わる人が本来持っている力を高めていく

それが私たちの仕事だ、という想いを込めました。

 

ただ、たまに「パワーハラスメント」と間違われます。

未だに。社名に込めた想いは好きなんですけど、「株式会社わくらくのほうが分かりやすいよなぁ」とふと思うことも、ちょいちょい。

でも「社名パワーエンハンスメント×ブランド名わくらく」の2頭使いで21年やってきたので、今さら変えんでもいいか、というところです。

 

法人化する・しないに、正解はありません。
コストの数字を見て、「信用」という見えない資産を比べて、それでも決めるのは本人です。

ただ、人生の中で1回くらい「社長」を経験するのも良いと思いますよ。